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送信データの所有権はユーザー帰属するGoogleマイマップ。しかし著作者情報が一切表示されない謎。

      2017/01/25

Googleマイマップをずっと使ってきて、
これまで意識することもなかった送信データの所有権(著作権)。
規約を確認したところにおいてはGoogleマイマップであれ、
著作者に帰属する所有権が残るはずであるにも関わらず、
なぜか公開したGoogleマイマップには一切の作成者情報が表示されない謎。

 

送信データの所有権はユーザー帰属するGoogleマイマップ。

Googleマイマップを開き、下部のリンクから「利用規約」を見ることが出来ます。
このことから、2017/01/25現在では、
以下の規約がGoogleマイマップに適用されていることが分かります。

Google マップ / Google Earth 追加利用規約

要は、Googleマップと同じ扱いで規約が適用されていると読み替えることができます。

規約には以下のように書かれています。

(抜粋)

2.禁止行為。Google マップ / Google Earth の使用時に次の行為は禁止されています(お客様の代理人が行うことも禁止されています)。

g. Google 利用規約、それに含まれるリンクや注釈、または著作権、商標、その他の所有権についての記載を削除、隠ぺい、変更すること、または

h. 第三者の権利(プライバシー権、パブリシティー権、知的所有権を含む)に対する不適切、違法な行為またはそれを侵害する行為。

4.Google マップ / Google Earth でのお客様のコンテンツお客様が Google マップ / Google Earth を介してアップロード、提出、保存、送信、受信したコンテンツは、共通利用規約の対象となります。それには、本サービス内のユーザーのコンテンツ」のセクションに記載されているライセンスも含まれますただし、お客様のデバイスにローカルに排他的に保存されており(ローカルに保存されている KML ファイルなど)、Google にアップロードまたは送信されていないコンテンツは、そのライセンスの対象とはなりません。

(抜粋引用)Google マップ / Google Earth 追加利用規約

 

では書かれている対象規約も確認します。

本サービス内のユーザーのコンテンツ

本サービスの一部では、ユーザーがコンテンツをアップロード、提供、保存、送信、または受信することができます。ユーザーは、そのコンテンツに対して保有する知的財産権を引き続き保持します。つまり、ユーザーのものは、そのままユーザーが所有します。

本サービスにユーザーがコンテンツをアップロード、提供、保存、送信、または受信すると、ユーザーは Google(および Google と協働する第三者)に対して、そのコンテンツについて、使用、ホスト、保存、複製、変更、派生物の作成(たとえば、Google が行う翻訳、変換、または、ユーザーのコンテンツが本サービスにおいてよりよく機能するような変更により生じる派生物などの作成)、(公衆)送信、出版、公演、上映、(公開)表示、および配布を行うための全世界的なライセンスを付与することになります。このライセンスでユーザーが付与する権利は、本サービスの運営、プロモーション、改善、および、新しいサービスの開発に目的が限定されます。このライセンスは、ユーザーが本サービス(たとえば、ユーザーが Google マップに追加したビジネス リスティング)の利用を停止した場合でも、有効に存続するものとします。本サービスの一部では、ユーザーがそのサービスに提供したコンテンツにアクセスし、それを削除する方法が提供されることがあります。さらに本サービスの一部には、そのサービスに提供されたコンテンツの Google による利用範囲を狭める規定または設定があります。本サービスに提供するコンテンツについて、このライセンスを Google に付与するのに必要な権利を保有していることを必ずご確認ください。

(以下略)

(規約全体) 共通利用規約 (引用) 本サービス内のユーザーのコンテンツ

 

Googleマイマップに対して送信(作成)した、
地図のマーカーやポリラインと言った独自に作成したデータの
「知的財産権はユーザー(オーナー)が保持する」と明記されています。

「Googleや関連会社(協働する第三者)もそのデータを使う権利を付与してもらうけどね」
という一文がありますが、あくまでも知的財産権はユーザーに残っているのです。

そして第三者の知的財産権等「第三者の権利(プライバシー権、パブリシティー権、知的所有権を含む)」を、
侵害する行為は禁止行為に指定されています。

 

という事は、出典・引用の明記をなしに、
自サイトに埋め込んで、あたかも自分のコンテンツに見えるように転用すれば、
それは著作権侵害になり、Googleマップの規約に抵触することが分かります。

 

しかし著作者情報が一切表示されない謎。

ここまでは何となく想像ができている範囲で、
全権をGoogleに対して寄贈することも可能性としてはあると思っていたので、
ちゃんと配慮してくれているんだな・・・と安堵したわけです。

 

しかし、全権がGoogle側にない事が今度は問題になります。

他者が一般公開したGoogleマイマップを見る限りは、
「そのマップを誰が作成したものなのか?」それを簡単に知る術がないのです。

何とか確認する方法は見つけたので以下でご紹介はしていますが、
それでも非常に面倒です。

 

となると、私が以下のようにマイマップを埋め込んだ場合、
どのように感じますでしょうか?

私が如何にも作成したようなマイマップに見えませんか?(便宜上、引用表記にしています)

(出典)車で行く姫路城(アクセスマップ)|姫路城が見える風景写真
(地図公開URL)姫路城アクセスマップ|Googleマイマップ

 

出典表記の通り、上記のマイマップは私が作成したものではありません。
上記のサイトで紹介され埋め込まれているマップです(現時点で許可は取っていません)

しかし、簡単な手順で他人様のマイマップを自サイトで埋め込むことができるのです。
以下の四角囲いの1つ上「地図を埋め込む」から埋込コードを取得するだけです。

others-map_kml_export_02

 

それだけでなく、KMLデータでエクスポートして、
自分のマイマップに対してインポートして改変することさえできてしまいます。
それをさらにWebで公開したら・・・。

 

Web上に広く一般公開されているマイマップであると言っても、
このサイト運営者の方はおそらく、

サイトに埋め込むことを目的にこの地図を作成され、
Web共有しなければ埋め込めないから共有にしているという事でしょう。

私も多くのマイマップが同じ状態にあるので何となく分かります。

 

そして、この場合は作成された方のサイトが分かるからいいのですが、
Google検索から直接マイマップを開くリンクが表示され、マップにアクセスした場合は、

開いたマイマップ上にURLリンクの記載でもない限りは、
そのマップの作成者を知る由が基本的にありません。

「Googleマイマップ+今宿循環」検索結果を表示

others-map_kml_export_03

検索結果の表示例・GoogleMyMaps

 

それでも知りたい場合には、前述の方法で作成者を探すことになります。

 

他人のGoogleマイマップを埋め込むのは著作権上アリか?

私個人の見解としては、

出典、引用の表示がないまま他人のGoogleマイマップを、
自身のサイトに埋め込むことはNGだと思います。

同じようにYoutubeなどを埋め込んだ場合には、
その動画のアップロードしたユーザーが容易に確認ができます。

しかし、Googleマイマップではそれができない。

 

所有権がない(自分がオーナーではない)ものを、
リンクとして貼るのではなく、あたかも自サイトのコンテンツに見せかけて、
埋込表示する行為は、私はNGだと思います。

ただ、埋め込める仕様上、私のマイマップがどこかで埋め込まれて利用されても、
「マップの表示回数が増えていく」以外に、知る由もありません。

他人のマイマップを埋め込むことや表示回数を増やすこと自体には、
双方には特にメリットもないですし(閲覧者が便利だと感じることは除く)

オーナーからすれば「好きにすれば?」

そういう部分もあるかもしれません。

 

記事コンテンツとして悪用される可能性も

では、上記のマップを私が埋め込んでブログに表示し、
記事タイトルを「姫路城アクセスマップ」として公開したり、

オーナーの方が公開されている「車で行く姫路城」というタイトルで記事を公開し、
あわよくば、オーナーの方よりも検索結果で上位表示されてしまったら、

マイマップのオーナーの方はどう思われるでしょうか。

「転用された!」

 

そう思うのが普通だと思うのです。

これは「出典」として明記してあって、
発リンクがされていても気持ちのいいものではないでしょう。

そういう意味でも勝手に自分のコンテンツとして埋め込むことはNGだと思うのです。

これはやはり記事や画像の転用と同様に、

「GoogleにDMCA(著作権)侵害の報告」が、
可能な案件になってくるのではないかと思うのです。

実際にGoogleマイマップが転用され埋め込まれた経験はありませんが、
今後、もしそうしたサイトに出会い、かつ出典記載のない利用だった場合には、

Google八分にするよう対策を行ってみたいと思っています。

記事をまるっとコピーされた時には意外と簡単な申請でした。

 

やはり何らかの権限設定・制約は欲しい

Googleマイマップで誰かが作成した地図が、
転用される程の価値があると感じるか否かは別として(自分のマップを含む)

やはり何らかの制限は欲しい所かなと思ったりします。

Webに一般公開はするのは現状で良いとしても、

  • エクスポートは制限する設定などが欲しい。
  • 埋込はあらかじめ指定したドメイン上でのみ許可したい。
  • 著作者としての表示は自動で出る方が望ましい(Google+プロフィールリンク)
  • オリジナルデータとして作成日なりコピーコンテンツを防ぐ仕組みが欲しい

 

このくらいの制御はできれば欲しい所かと思います。

まぁ、収益性の低く、インフラを圧迫するだけのGoogleマイマップに対して、
Googleさんがこうした機能追加をしてくれるとは全く思いませんが・・・。

 

だって、以下のマイマップをもし何かしらの転用などされたら、
個人的には涙がでる感じです。
有益かどうかは別として、結構時間のかかってるマイマップですから。。。

それでもパクられることに対して何ら対策が打てないのはあまり健全じゃないと思う。

 


 - 雑談

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